2008年10月31日

08年10月の読書記録

● 井野朋也(ベルク店長) 『新宿駅最後の小さなお店ベルク 個人店が生き残るには?』(ブルース・インターアクションズ、2008)
立地条件は全然違うが、店舗経営に関する考え方が共通している気がする。個人店がどんどんなくなることで、街がつまらなくなっているのは誰もが実感していることじゃないか。新宿駅で頑張っているこの店は、いつまでも残って欲しい。新宿駅を通るときは寄ることにしよう。

● 田中優 『世界から貧しさをなくす30の方法』(合同出版、2006)
自分たちの日常と、世界の問題がどのようにつながっているかを分かりやすく解説してくれている本。一度は、いや、ときどきは目を通し意識しておくべき事項で満載だ。たまたま経堂のフェアトレードショップで見つけた本。

● サフィア・ミニー 『おしゃれなエコが世界を救う 女社長のフェアトレード奮闘記』(日経BP、2008)
経済の主流を占めている大企業が変わらなければという視点を、自分のビジネスをそうしてみせるという気概に変えているところがこの人のエネルギーの原動力なのだろう。今後格差が広がるのかなくなっていくのかは不明だが、フェアトレード的な立場で貿易をしていくことは価値あることだと思う。本書の中で先進国より発展途上国の子どもの方が、大人や仕事を身近に感じているという見方は興味深い。

●石積忠夫 『正直者はバカをみない―日本一の見本市ビジネスをつくった男の成功哲学』(ダイヤモンド社、2007)
何度か取材でリード社主催の展示会を訪れたことがあるが、本書のような努力と哲学があるとは知らなかった。展示会の成否は営業力にある、という考えには納得。僕がパクチーハウスを通じてやっていきたいこといくつも実行している人だ。世の中を動かす人のアイデアと実行力はすごい。

●ISSコンサルティング(編) 『外資系トップの仕事力―経営プロフェッショナルはいかに自分を磨いたか』(ダイヤモンド社、2006)
大きな目標、野望を持ちながらも、自分のキャリアについては時代の流れや縁を大事にしながら築き上げていったさまがよく分かる。最初から自己を固めさせられている最近の新卒学生の就職活動がいかに正しくないか、また、会社に入った後の多くの人の行動がその結果諦めに満ちているかということがよく分かる。

●勝間和代 『読書進化論 人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか』(小学館、2008)
「これからの読書」について書かれた本。ちょうど自分の著書が世に出たタイミングでこの本を読めたのは嬉しい。本を出すのは目的でなく手段と捉え、これを利用していかねばらなないと改めて思った。

●渡辺仁 『起業のワナ』(日本実業出版社、2008)
起業の失敗事例について書かれた本。失敗に共通することとして書かれていることは非常に参考になる。過信や自分の信念をもてなくなることが最も多い失敗事例と思う。自分の事業は自分でやれってことだな。

●松本拓也 『小さなニュースに火をつけて売る~パワーブロガーはお客をこうつかむ』(技術評論社亜、2008)
ブログのプロモーションについてかなり詳しく実感を書いた本。いろいろな点で参考になった。経験的なことから記している。

● フィル・ローゼンツワイグ 『なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想』(日経BP社、2008)
たしかにその通りである。面白い視点で本をまとめている。また、ハロー効果という誰でも陥りがちの誤りについては納得できた。しかし、本の分析が結果的に間違うのは当たり前であり、読んでいるときにそのことに思い至らなければちゃんとした読書などできない。

●柴山政行 『Google経済学(グーグル経済学)~10年後にトップに立てる新経済学入門~』(フォレスト出版、2008)
久しぶりに買って損したと思った本。自分にとって面白くない本はもちろんいくらでもあるだろうが、この本は期待値が大きかった分だけ、そう思った。会計については基礎知識程度だし、無理矢理googleで検索しているだけ。googleのサービスの紹介にしても目新しいところはなく残念。googleを使えばもっともっと魅力的なことが書けると思うが。

⇒過去の記録:
08年|987654321
07年|121110987654321

2008年10月30日

経営者との出会いとその価値

『ぱくぱく!パクチー』接点に知ることになった株式会社サムスル渡邉裕晃社長と食事をした。同い年の経営者だが、もうすぐ社歴10年ということで、かなりの大先輩だ。

渡邉さんのブログに僕が書き込んだのを見て、彼が僕のブログを訪れてくれたのがきっかけ。『ぱくぱく!パクチー』を売る方法を考えていたところ、「知り合いのインド料理屋が応援したいとのことです」と、あっという間に協力を取り付けてくれたのだ。

訪れた店は西新宿の「Hatti」。人材紹介会社を長く経営した人がやっている店だが、ここ数年で新宿地区で一気に成長しているようだ。異色の経営者という言い方もできるが、最近思うのは飲食店の経営者は多彩でみんな個性的だ。その人の人生経験が店の個性を作るから、異色じゃないと難しいのかもしれない。話し好きなこの方の、20年にも及ぶ経営の体験談を聞いて驚くことばかり。そのアイデアの面白さはとても勉強になった。出版社との話し合い次第だが、この店で『ぱくぱく!パクチー』を置くことになるだろう。それによる相乗効果で何か面白いモデルを作り、それを他の店との協業にもつなげ、コンセプトのチェーン化の一歩になればと思う。

さて、その店を紹介してくれた渡邉さんは、10年間IT関連企業を続けてきたような(勝手な思い込み的な)派手さは全くない。もの静かだが、芯のある経営者という感じだった。小さな子どもがいること、そして経営者同士でも家族ぐるみで付き合いをしたいと考えていることなどでも共感できる人だった。これからもいろいろと学ばせてもらいたいと思う。(よろしくお願いします!)

経営者との出会いは新しいものを作り上げるために必要だと痛感した。初めて会うので自分のしていることを分かりやすく説明する必要がある。これにより、自分の方向性を再確認できる。そしてその人のヒストリーや今後の方向性を聞きながら、たくさんのアイデアが頭に浮かぶ。身になる度合いとしては、本を読むときと比べて10倍ぐらいの価値があるのではないかと感じた。

2008年10月28日

タッチパネルWG

経堂・農大通り商店街でタッチパネル型の案内板を設置しようという計画がある。ひょんなことからそのWGに加わることになった。

その第1回会合が開かれたので出席した。店の営業時間中ではあるが、スタッフのおかげで安心して留守にすることができた。

初回は忌憚のない意見を出し合おうということで、缶ビールを飲みながらの会合(笑)。もっとオカタイ会合かと思っていたからホッとした。また、僕はIT関連の会社出身という商店街会員としては異色の経歴を持っている者として、いろいろ聞かれた(エンジニアじゃないし、あまり関係ないんだけどね)。

メンバーは20年以上(長い人は50年以上か)商店街で商売をしている方々ばかり。農大通りの歴史を作ってきた諸氏と知り合い、定期的に話ができるのはいい機会かなと思う。そういう人たちに説明し、意見をまとめ、いいものができるためにどれだけ貢献できるだろうか。

パク天満点

最近、息子・慧はよくしゃべるようになってきた。一日中何かを話している感じだ。もちろん、寝言も。これは父親譲りか(笑)。

日曜日の午前に、「女医さんに何でも聞いちゃおう! 子どもの病気」というイベントを知り合いがやるというので、パクチーハウスを会場として使ってもらった。当然、息子は人の話を聞くでもなく、好き放題しゃべっているように見えたが、実は結構聞いているようだ。

講師の女医さんが育児指導の話の流れの中で「百点満点を目指さなくてもいいんですよ」と言っていたに対し、慧は大きな声で「パク天!」。子どもの病気とパク天はあまり関係ないのだが...自分の身近な単語が聞こえたと思ったらしい。

paxiten.jpgパクチーハウス東京の「パク天」(735円)

2008年10月24日

書店めぐり

朝から給料や家賃、仕入れ代金の振込と買い物を済ませ、書店めぐりをした。経堂→新宿→池袋→大森→東京→大手町→神保町→表参道→渋谷→経堂と移動し、書店11軒と飲食店2軒を訪れた。予定をオーバーして午後7時半に帰パク。スタッフのみんながすでにエネルギッシュな雰囲気を作ってくれていて、店に入った瞬間すごくホッとした。

訪れた書店は紀伊国屋書店新宿南店ジュンク堂新宿店紀伊国屋書店新宿本店ジュンク堂池袋本店リブロ池袋本店八重洲ブックセンター丸善丸の内本店書泉グランデ三省堂神保町本店青山ブックセンター本店ブックファースト渋谷文化村通り店。出版社の営業の方は毎日こういうことをしているんだなと思うと頭が下がる。11店のうち、10店が『ぱくぱく!パクチー』を平積みまたは面出しをしてくれていた。平積みをしていなかった書泉グランデも数日前まで平積みしてくださっていたとか...。「ちょっとマニアックすぎるのではないでしょうか」との言葉は担当の方の実感か。

書店に並んだから売れるわけじゃないし、平積みにされてもそれは同じだ。改めていろいろな本屋で自分の本を探してみて、目的が一つなのに探すのに結構時間がかかってしまう。ましてや、そんな本があるとは思いもしない人が発見するのは至難の業だろう。「野菜関係はけっこう出るんですよ」と三省堂神保町本店の方から嬉しい話を聞いた以外は、だいたい「少しずつ」だけらしい。紀伊国屋書店新宿南店は「ネットの方が<<まだ>>売れています」、八重洲ブックセンターは「版元が"メディア露出が多い"というわりに全然ですね」と、悲しい現状がある。

待ちの姿勢ではいけないと確信したのが最も大きな成果か。いくつかの書店からPOPを置く許可をいただいたので、当然それはすべきだと思うが、何かこの本に目を通してもらう面白い作戦を考えたい。レシピ本の体裁をとっているが、中身は雑学やエンターテインメント的に充実させたつもりだし、パクチーをツールとして使っているが、パクチーが嫌いだったり知らなかったりする人や料理に興味のない人も楽しめる中身にしてあるのだ。そういう人にどう認知させ、手にとってもらえるかだ。

この書店めぐりの合間に、知り合いがやっている飲食店2軒を訪れた。一つ目はランチ(といっても時間がおして2時半を過ぎていたが)で訪れた大森の「ケララの風」。ここは「南インドケララ州の料理を現地のやり方で提供します」というコンセプト通りの素晴らしい店。味もかなりよかった!ここを経営する沼尻さんは、2年数カ月前に僕にパクチーの種をくれた人。パクチー銀行の元手を提供してくれた人だといえる。そのときから考えると、僕も沼尻さんも飲食店を経営しているとは...。人生分からないものだ。

もう一つは、北青山の「鉄板焼ダイニング 藤丸」。以前中目黒にあった「風雅」の店長だった坂井くんがシェフを勤める店。何となくすごくカジュアルな店だと思い込んで、ふらっと寄って挨拶だけしようと思ったのだが、一歩入って勘違いに気づいた。高級店だった。すごい雰囲気だ。とはいえこちらの態度が変えられるわけはなく、坂井くんに屋上テラスなどを案内してもらった。坂井くんに会ったのは近況を聞きたかったのと、こんど僕が女性誌向けに出す鍋料理のレシピのヒントをもらいたかったから。ゆっくりと寛ぐべき店なのに、舌の上でとろけそうな肉をつまませてもらい(ごちそうさまでした!)、10分ほどで出てしまったが。

ほとんどずっと早歩きだったので、店についたときは足が棒のようだった。でも、パクチーハウスの雰囲気はホントに元気が出るね。一日外を歩き、学びの多い一日だった。閉店後は最近お客さんになってくれた近所のMさんと軽く三杯。

2008年10月21日

本の効果と新入社員

『ぱくぱく! パクチー書店への営業を始めた。ワゴン平積みにしてくれている文教堂・経堂店と、料理本コーナーに平積みしてくれている三省堂書店・成城店に手書きPOPを置かせてもらった。テレビや雑誌で露出が増える前に、行けるところは行ってみようと思う。

また、世田谷区立中央図書館に寄贈することにした。喜んでくれるかなと期待しながらいったのだが、受け取ってもらえず、そこに置いといてといわれた場所は、あまりにさびしい作業台の下だった。しかも「審査しますから採用するか分かりませんし、蔵書にしない場合はリサイクル本として欲しい方に持って言ってもらいます」を連発...。書籍があふれている時代だからありがたくもなんともないのだろう。しかし、区民としてはこの対応は悲しすぎます。まぁ何日かすれば蔵書に入るでしょうから、世田谷区在住の人は予約しまくってください。

本を出してよかった!と叫びたくなるぐらいの嬉しいことがあった。昨日の昼間にふらりと現れた一人の紳士は、ポルトガル料理店「マヌエル」の社長さんだった。「本に載せてもらった御礼いわなきゃと思って」なんて仰ってくれましたが、わざわざ足を運んでくれるなんて! 少しお話をさせてもらって、多くのことを学んだ。自分の世界がものすごく小さいことを思い知らされた。

株式会社旅と平和に3人目の社員が入社! パクチーハウス東京しか事業を行っていない中で自分以外に3人も雇うことになるとは、オープンの頃には想像もしなかったし、現状のままでは続けていくこともできない。しかし、成長の大きな原動力として、作用することだろう。優秀でキャラの立つアルバイトにも恵まれているので、彼らが活躍するステージを作るという、本来やるべき仕事に注力できる。そして、2本目の柱を立てたい。

2008年10月17日

売る努力

が世に出てから2週間が過ぎた。この間出かけた先で、書店に寄ってみるといくつかの店では面出ししてもらえて嬉しい限りだ。

しかし、書店にはものすごい数の本があり、面出ししてもらってもほとんど目立たない! しかもレシピ本のコーナーに置かれており、あまり多くの人の目に触れないということに気づいた。このままではマズイ...。気づかれないとどうしようもないからだ。

また、パクチーハウスでも販売をしているが、置いておくだけでは予想以上にみなさん買わないことが分かった(苦笑)。やや単純化しながらも、店のレシピをほとんど公開しているので、パクチー好きの人ならかなりお得で魅力的だと思うのだが、手に取って「いいですね~」と言って、そのまま下において帰られる方も多い。

「書く労力の5倍は売る努力をせよ」というのは、最近ベストセラーを連発している勝間和代さんの言葉。確かに、普通の商品は作ってからどう認知されるかが勝負だが、本は一部のものを除いて、出して終わりになっている気がする。出版社の方も、次々と出す本に追われていて、出た本に構っているヒマがあまりないように見えるし...。

しかし、『ぱくぱく! パクチー』は、かなり楽しめる本だと強く自信を持っているので、これから積極的に営業をかけたいと思う。ブログに感想で、「パクチーは大の苦手だけど、これは本としてむちゃくちゃ面白い」と書いてくださった方がいて、とても励みになった。

というわけで、まだの人買ってね。よろしく!

『ぱくぱく! パクチー
『ぱくぱく!パクチー―悪魔的においしい食べ方・育て方and MORE!』


【information】 出版記念パーティーのお知らせ(10月19日)

<昼の部>
 時間: 午後2時半~4時
 参加費: 1500円(ベトナム風サンドイッチとお好きなドリンク1杯つき)
 ドレスコード: something green
 *本は販売していますが、参加費に含まれていません。また2杯目以降の飲み物はキャッシュオンといたします。

<夜の部>
 時間: 午後6時~10時
 参加費: 4000円(食べ物各種と本1冊つき)、3000円(本不要の方)
 ドレスコード: something green
 *飲み物はキャッシュオンといたします。

2008年10月 8日

NHKデビュー

ついにNHKデビューが決まりました。しかもパクチー好きで有名な糸井重里さんの番組らしい。

10月26日(日)午前6時15分から放送のNHK総合「月刊やさい通信」です。日曜日のこんな早朝にNHKを見る人なんているのだろうか...。まぁ早起きは三文の徳なので、この機会に是非、そういう習慣をつけてください。ハーブの一種としてパクチーおよびパクチーハウスが取り上げられます。

この番組を一緒にやっているのはクリス智子さん。彼女はパクチーが好きじゃないという噂を聞いたのだが、どうなのだろう? 反応が楽しみだ。



といいながら、23日(木)24時半から放送のTBSの深夜番組・「オビラジR」も見てくれというのはやや矛盾か。こちらは専門料理店特集とのこと。今夜型の人間はこの番組を見終わるころまでその生活パターンを続け、その後朝型に切り替えれば完璧だ。

これらの取材は先週金土にあったが、営業時間中の取材は通常の感覚だとかなり無理がある。パクチーハウスのような小さな店では、カメラが圧倒的な威圧感を発揮するのだ。しかし、いつもと違う物事が色々発生していくという意味では、こうした経験は店舗のレベルアップになることも確かだ。お客さんも非日常を楽しんでくれればと思う。しかも、料理の注文を取って出すだけではなく、コミュニケーションの場として確固たる地位を築くとすると、毎日が予想外のことの連続になるだろうから、そのための練習といえなくもない。

2008年10月 2日

デスクワーク

初めて決算に取り組んだ9月下旬から、デスクワークが多い。うーむ。久しぶりにパソコンに向かってばかりいます。店に立つ時間と同じぐらいパソコンに向かっているのではないか...。

次の事業の計画を早く立てたい。頭の中にはいろいろぐちゃぐちゃとあるが、これをまとめなくてはならない。今月21日から3人目の社員が入社してくれるので、そのころには頭をすっきりさせたいなーと思う。

本の流通が始まったので書店めぐりをしたい。いろいろな人が情報をくれ、平積みで残り数冊しかないところもあれば、1冊しか入荷しておらず誰も気づかなそうなところもある。ネット書店でもアマゾンは確認しただけで2度在庫が切れた(入荷数が少ないんだろう!)が、ジュンク堂(池袋本店の在庫数らしい)は何度見ても全く数字が減っていない。

毎日すごくたくさんの本が出ているので、書店頼みだとなかなか部数が伸びなさそうだ。やはりある程度は直売もして口コミに載せたい。そう思ってまず500部を出版社から購入。これまで取材をしてくれた人の献本分の100部と合わせると、初版(6000部)のうちの1割を自らさばくことになる。500部ってのはあまり想像のつかない数字だが、それぐらい売る営業力がなければ、目標の10万部には到底到達できないだろうから、最低限の数字として頑張りたい。