| 2日目(18日) 2−3 ■民芸店(民芸品、銀細工、etc…) 次に向かったのは銀細工の村。バリでは銀が産出されない。近隣の島から原料を輸入し、加工を行なうのだ。途中、いかにも村というような路を抜けるとそこはあった。作業場に入ると、どのように加工するか教えてくれる。板チョコ程度の銀の延べ棒を切って曲げていく。バーナーを用いるのだが、足でポンプから空気を送り込んで炎を出す。それでも十分に威力がありそうだ。トモキが興味津々で話し掛けている。 隣の部屋に行くとそこは売店だった。指輪、首飾り、食器、、、銀で作れそうな小物がやたらとおいてある。「コレカッコイイ」「ヤスクスルヨ」と店員達が急に迫ってくる。客がニシモト家しかいないのだ。全然欲しもないのに、気がついたら指輪を選ばされていた。「50ドル」。たいしたデザインでもないのに高いなあさすが銀なんだなあでも要らないなあ、なんて独り言を言っていたら「サイショノネダンサイショノネダン」としきりに言う。しかし魅力がないので要らないというと値段が下がる。でも要らないとその場所を去ろうとすると「イクラナラカウ?」と必死にいってくる。冗談で日本より高いから要らないというと、30ドルまで値が下がった。まあいいかと思って一つ買った。 他には興味がないのでもらったミネラルウォーターを飲んでいると、にぎやかになってきた。調子のいい店員はコギャルが使うような口調で「カッコイーイ」「カワイーイ」を言いまくっている。どこで覚えてくるんだろう?ここでまた交渉上手なトモキの出番。みんなの欲しいものを1ヶ所に集めて「これとこれとこれとで150ドル!」と店長らしき人に言う。ここからは店長とトモキのやり取り。 店長 :「ソレ無理ネ、180ドル」 トモキ :「ふざけるな、だったらいらねーよ」 店長 :「170ドルナライイネ」 トモキ :「みんな店出ようぜ(振り返って出ようとする)」 店長 :「160ドル」 トモキ :「150で言っているだろ」 店長 :「160ドル…」 トモキ :「150でも高い140だな」 店長 :「分カッタ150ドルデイイネ」 トモキ :「ウブドやクタより高かったら許さねーからな」 店長 :「大丈夫!ボクタチ兄弟ネ、兄弟兄弟」 こんな感じで交渉が進んだ。上の文章だけ見るとヤクザが小市民を脅しているようだが、お互い終始笑顔でのやり取りである。こうやって店長と兄弟になったトモキは「まあこんなもんだろう」とみんなに戦利品を分配した。向こうの言い値300ドル相当のものが150ドル。笑顔で送迎されたという事は向こうも十分儲かっているのだろう。 次にバリの民芸品を売っているお店へ(もしかしたら銀細工の村より先だったかもかもしれない)。バリの雑貨がどのようなものか一応一通り見渡すことができる。あんまり物欲が沸かない。多分まだバリの雰囲気になれていないのだろう。と、冷めた姿勢で眺めていたら、店内の隅っこであるモノを見つけた。太鼓、、、これを見た瞬間、急に体が熱くなったすなわち欲しくなったのだ。 太鼓にはちょっとした思い出がある。 学生時代にフランスはパリ、一人でクリミヤンクールという蚤の市が行われている街へ行った時のこと。そこでやっぱり太鼓を見つけた。陶器で作った胴回りに革を張ったもの。白人のおっさんが抱えきれないくらい買っている。安いのだろう。どんな音がするのだろうと指でぽこぽこ叩いているとそこの店員(黒人、でかい)がやさしく叩き方を教えてくれた。真似て叩くと「店の中にもっといいものがある」といきなり手首をつかんで店内へ。そこで数人の黒人達に囲まれてしまった。みんなでかい(暗くてそう見えた)!「いくらもっているんだ」と財布を巻き上げられ中にあったほぼ全財産の紙幣全て引き抜かれてしまった。「グッドプライス!」というとひびの入ったぼろい太鼓を破けそうなビニール袋(スーパーのレジにあるようなもの)に入れて持たされ店を追い出された… |
![]() 買った太鼓大きさは3種類あって 小、中を買った。 いい音するんだこれが。 |
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| そんな思い出があって太鼓にはトラウマがある…わけではなく、その時に買った太鼓が割れてしまったため、また欲しくなったのだ。値札を見るとゼロが4つ、、70,000ルピア。しかし日本円のレートが分からないし、ドルはあったがルピアをもって、、いた!パスポートの申請する必要がなくなったため、約2万円分のルピアをトモキがもっていたのだ。 「これ欲しいんだけど、、」と言い寄ると、「高けーよ。クタやウブドだったらもっと安く買えるからここで買うな。」と一蹴された。クタやウブドの意味が分からず、しかし欲しいので高くてもいいからもう一度弟であるトモキに言い寄る。しぶしぶ金を貸してくれた。それをいい事に太鼓2つもってレジに行こうとしたら、すでに母とアサコは手にいっぱい品を持っている。もちろんトモキから金を借りることを前提に。 |
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一緒に買うと安くしてくれるというので家族でまとめ買いをすることに。合計520,000ルピアを超えていた。レジの人は2割引の412,000ルピアにしてくれるといったがトモキがすかさず「高けー」とレジの人から電卓を奪い「400,000」と数字を打つ。戸惑っている店員をたたみ掛け商談が成立した。レジの横にレートが書いてあり、見ると1円=80ルピーと書いてある。太鼓は約850円で買えたのだった。パリで買わされた時の10分の1以下、、、複雑だった。アジア初の俺は価値観がよく分からなくなってきた。 車に戻って「いい買い物はしましたか?」とワティさん。「次はトレジャーアイランドに行きます。」 |
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| トレジャーアイランドも基本的には民芸店なのだが、敷地内は様々な花や木々があり、鳥かごには色鮮やかな鳥達がいた。店員達は皆女性で、優雅にくつろいでいる(仕事している様には見えない)。敷地の真ん中はバーで、そこで飲み物を注文した。トモキが煙草を買った。バリのタバコ。1本もらって吸った。「旨くない?」といわれたが、お香のような味がして、良く分からなかった。ちょっとくらくらしたのですぐ止めた。タバコは吸いたい気持ちと吸った後の胸焼け感にいつも迷う。最近は進んで吸わなくなった。横でいつのまにかアサコも煙草を吸っている。意外だった。 トイレに行こうとしてうろついていると鳥かごの中にオウムがいた。こっちを見ている。近づくと寝転んだ。かごに指を入れて頭をなでるとうっとりした顔で目を閉じる。撫でるのをやめると起き上がって頭を上下に振り鳴く。すごい、催促している!またかごに指を入れると寝転んで撫でるとウットリ。カワイイ、、ものすごくカワイイ!トイレから戻ってもこっちをじっと見て目が合うと頭を上下に振って催促してきた。時間だったので振り向かず行こうとすると悲しい声で鳴き始める。振り向けずにそのまま戻った。ほんの少しだけオウムと恋愛をした気分だった。 |
![]() くつろぐ家族 |
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