初日(17日水)
1−2
■機内(空と雲)

シートベルトを外すサインと共にすぐに機内食が出た。「Chicken or Osakana?」え?チキン何?ワカラナイで口をぱくぱくしていると再度「Chicken or Osakana?」と聞かれた。あ!「お魚」。なぜお魚だけ日本語?で普段なら絶対チキンを頼むだろうが、どういうわけか見栄を張って「Osakana」を頼んだ…うぅ、まずい。デザートは大福。組み合わせが良く分からない。それでも残さず食べた。

食べ終わってからは安心感と満腹と昨日の睡眠不足がどっと押し寄せてきた。トモキは5人席を独占してすでに横たわっている。ある本に「シートベルトを外してからが本当の席選び」と書いてあった。空いていれば早めに独占する。それが正解。隣にいた母と妹から離れて反対の3席を使って横たわった。

 多分3時間くらい寝たのかな?ふと外を見ると青い空と紺碧の海!とてもきれいだ!雲が小さく、釣りの浮のような形をしていくつも並んでいる。遠くの方では入道雲。しばらくすると浮のような雲はおおざっぱに一列に並び始めた。多分風の影響だろう。空は一様だと思っていたけど、上空から見ると一番低いところには浮き雲、その上に枕のような雲、さらにその上にはレース状の雲…というように幾重にも重なっている。個々の雲は不規則に見える。しかし何らかの規則性も感じる。見えない力があってそれに逆らわずに身を任せているようだ。うーん、神秘的。しばらくはずっと眺めていた。


飛行機からの眺め
空はとても青くまぶしい

 気がつくと、母とアサコは席の隣にいた夫婦の赤ちゃんと遊んでいる。楽しそうだ。それを見てあっちに戻ろうかなと思ったが、また母の「早く孫の顔がみたい」攻撃にあいそうだ。残念だが当分孫の顔は諦めてもらいたい嫁候補もいない会社も辞めようか悩んでいるのでそれどころではない。父は寝ているのか後ろ姿しか分からず、隣には行かず結局我慢した。

 読んでいた本が床に落ちてしまうくらいうとうとしていると、景色が乳白色になっている。ガス状の雲に太陽が反射して、空と海の境目が全く分からない。「どこだここは…」人が死んで黄泉の国へいく前の感じはこんななんだろうな俺は死んでしまったのかな死んだらどうなるのだろうな、なんて一瞬考えたけどあとはただボーッと見ていた気がする。また寝てしまった気もする。

 しばらくして機内スチュワートさんが入国ビザと免税店の購買チェックシートを配り出した。最初はなんだか分からないから放っておいたら回収し始めていた。仕方が無いから書こうとするが、あれ?英語が読めない。トモキはすらすら書いている。「どう書くの?」聞いてみたら「これ見ろ」と座席の前にある飛行機会社特有のパンフレットみたいなのに丁寧に説明が記入されていた。えっと、氏名、住所、パスポート番号と…。書き終えた頃にはインドネシアの島々が見え始め、耳にキーンという痛みが走る。経由地点のジャカルタ空港へ着陸準備が始まっていた。


飛行機からの眺め
海と空の境界がなくなった
 ジャカルタ空港への着陸少し前まで民家の上空を滑るように飛んでいる。もう街の人々が認識できるくらい低いところを飛んでいる。牛や羊がいる。子供が走っている。屋根瓦が赤い。夕焼けも眩しい。5分ほどで広場のようなエリアに。飛行場区域に入ったのだろう。しかしそこで子供たちが平気で遊んでいる。柵なんて無い。おおらかだ。そんな景色も高度が下がると急にものすごい速さに変わり、あっという間に着陸。着陸の余韻に浸るまもなく45分の機内清掃となった。
ジャカルタ空港離陸10分前の風景
えびの養殖を行っている(らしい)

 空港内へ向かう途中、チケットとパスポートチェックがあった。トモキはそれを持ってこなかったらしく一人機内へ取りに帰る。結局、すぐ戻るという事で、チェックされなかった。時間があるので免税店エリアをぐるぐる廻るのだが、飛行機疲れで購買意欲ゼロ。店員もみんなどうでもよさそうな表情だ。すでに空港の外は南国でトロピカルな雰囲気を醸し出している。こんな庭があればなんて思ったりもするが、手入れが大変なんだろうと現実的な考えもよぎる。


 また機内に戻って、目的地バリ島へ。ガルーダ・インドネシア航空は離陸前にインドネシア産のジュースをくれるのだが、すごい味で仕方なく一気のみ。すでに日本を経った時の離陸時の恐怖には馴れ、1時間半ほどでバリ国際空港に到着した。ああ、遂に着いた。この時バリ時間で20時頃だった。この時、みんなすぐにホテルへ行けると思っていた。
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