“調理法を隠すと伝統が廃れる”
「ソルト・サイエンス・シンポジウム2005」開催
人間に不可欠な栄養素である塩について、その重要性や用途などについて解説する「ソルト・サイエンス・シンポジウム2005」(ソルト・サイエンス研究財団主催)が17日、東京都新宿区の早稲田大学国際会議場で開かれた。
同シンポジウムは、財団が助成した研究の成果について、年1度発表するもので、3回目の開催となった今回は「調理・食品加工と塩加減」がテーマ。製塩関連業者や料理教室に通う主婦など約250人が参加し、熱心にメモを取った。
「和食と塩」と題して講演した近茶流宗家柳原料理教室主宰の柳原一成さんは、数の子の塩抜きのコツの“呼び塩”や、野菜の色を鮮やかにし、皮をやわらかくする“たて塩”など、和食の知恵とも言える16種類の塩の使い方を解説。「有名な料理家で塩の分量などを秘密にする人がいるが、隠していては日本料理が廃れる。伝統を継承するために、それではいけない」と話した。塩選びのポイントについては「料理の下手な人は、塩の使い方が下手。銘柄にこだわるのではなく、普通の塩で味が出せなければ料理人とは言えない」と語った。
同財団によると、国内では現在、食用に使われる約100万トンを含め、およそ900万トンが消費されている。同財団は日本たばこ産業など21機関の寄付で1988年に設立され、塩に関する総合的な研究への助成と情報収集を行っている。【了】
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