■今回のトレンド:見える喜びを手に入れる最新技術
パソコンやテレビが普及し、現代人は目を酷使せざるをえない環境にある。これまで人類は、眼鏡やコンタクトレンズを発明し、近視の克服に取り組んできた。しかし、便利とは言え、装脱着のわずらわしさは残る。
最先端のレーザー技術を使って、角膜の形状を変えることで視力を回復させる方法があると聞いた。早速、屈折矯正手術「レーシック」の手術の模様を密着取材した。
眼鏡、コンタクトに次ぐ、人類の第3の視力矯正方法「レーシック」
手術の不安は事前に解消 執刀医との信頼関係を築く
朝目が覚めたとき、時間が分からない。海に泳ぎに行くと、途中で友達を見逃してしまう。20年来近視で眼鏡やコンタクトレンズを利用している僕は、その恩恵を受けつつも、いざというときに不便さも感じてきた。
近視は多くの現代人が抱える共通の悩みだ。眼鏡やコンタクトを手放し、自分の目で世界を見たい…。そんな希望をかなえるという最先端の医療技術「」について、東京都渋谷区広尾にある「神戸クリニック」を取材した。
この日手術を受けたのはフリーで働く井上尚子さん(29)、執刀医は同院のメディカルチーフディレクター/眼科専門医の澤井循暉(35)医師。
「神戸クリニック」では、「レーシック」についてきちんと理解してもらうために無料説明会を開いている。また、適応検査やカウンセリングなどの機会に、医師と直接話すことで、医師との信頼関係を築き、不安を解消することができる。来院直後にはやや緊張気味だった井上さんだが、すでに顔見知りの澤井医師から手術前の問診を受けて、次第にリラックスしてきた。
手術は約15分 手術後「よく見える」
午前11時41分、井上さんが手術台に横たわった。目を洗浄した後、高精度の機器で、目の表面の角膜を薄く切り取り蓋を作る。その蓋をめくり、数十秒レーザーを照射、角膜の表面に、凹レンズを作る。スライスした蓋を戻し、片目の手術は終了。もう片方も同様の手続きをして、終了。
午前11時55分、井上さんは手術室から休憩室へ向かった。井上さんは開口一番「見える!」と喜びの声。傷みもほとんど感じなかったという。周囲を見回し、カメラや壁などに書かれている文字を読み上げた。大きく目を見開き、「新しい世界」へ第一歩を踏み出した。
手術時間は通常両眼でおよそ15~20分。井上さんの場合、14分だった。手術前、右0.04、左0.04だった井上さんの視力は、翌日の検査では右1.5、左1.5だった。
「レーシック」の手術は誰もが受けられるわけではない。角膜の厚さが不足していたり、目に病気があったりして手術を受けることができない人も、約2割程度いるという。
失明の可能性は「まずない」 生涯保障制度で安心
素朴な疑問をぶつけてみた。失明の可能性について澤井医師は「角膜の表面に行う手術で、眼球の内部には処置を施さないので、失明することはまずない」と話した。同院で執刀する医師にはの体験者が多く、そのことが患者の安心感にもつながっているという。また、視力が元に戻ることがあるかという質問には「2~3%の方の視力が、手術直後から悪化することがあるが、治療前の視力に戻るわけではなく、1.5の視力が0.8~0.5ぐらいまで低下する場合がある。その場合、レーザーの再照射により、視力を再度回復させる」と答えた。では予定した視力に至らない場合や、視力が悪化した場合には、無償で再治療を行う「生涯保障制度」を導入している。
眼鏡やコンタクトレンズの要らない生活。近視の僕には「」はとても魅力的に思えた。第3の視力矯正方法「レーシック」は、“注目”の医療技術だ。【了】
今回の記者/カメラマン 佐谷 恭
ライブドア・ニュースセンター記者。
眼鏡・コンタクトレンズ歴20年。