シリーズ・トップに聞く 第3回ジャルコ 北野敬之社長(後編)
「夢を実現するための部品提供をする」
AV用コネクター関連大手のジャルコ<6812>は、ピンジャックでシェア・ナンバーワンを誇っていたが、中国や台湾製品との価格競争が厳しく受注が減り、04年3月期に赤字転落した。05年3月期も黒字回復せず、社長交代で経営基盤の強化をはかることにした。4月に就任し、再建計画を実行する北野敬之新社長に聞いた。
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――前期(05年3月期)の業績は?
「ピンジャックといえばジャルコ」と言われるほど採用率が高く、主力製品として利益を出してきたが、そこにあぐらをかいていたという反省点がある。過去にも危機的な意識をもって改善を図る機会はあったが、ワールドカップ特需という(AV製品が伸び、コネクターなどが売れるなど)追い風が吹き、業務改善の気持ちが薄れてしまった。反省が必要と思っている。2~3年対応が遅れたことで、前々年(04年3月期)と05年(3月期)に収益が悪化する要因になったと思う。「他社と同じ動きをしてもダメ。ジャルコらしい動きをしなくては」と全社員に号令をかけて動き出している。他社が1年でやることを3~4カ月でやるようなスピードでやらないと追いつかない。まずは意識を変えることが重要。
――今期の業績予想と今後の方針は?
社内改革・改善のスタートを切って間もない。効果が出るのは05年度下期だと思う。上期は苦しい状態が続く。収益が抜本的に改善するのは06年度(07年3月期)。そのときには連結売上高で100億円を回復、連結営業利益率3%をまずは目指す。5年後ぐらいまでには営業利益率5%を確実に達成したいと考えている。そのために現在のピンジャックに頼る体制から急いで転換し、新製品の寄与度をアップしたいと思っている。
――どのような形での社会貢献を考えていますか?
主力製品のピンジャック類は「これからはテレビの時代、ラジオから映像の時代になっていく」と高度成長時代に手がけたのがきっかけ。(その頃から)夢をもった企業運営をしてきた。今後、薄型テレビやDVD、地上デジタル放送がこれから本格化する。そういった夢のあるものに部品提供を行っていく。
そして高周波回路関係。今までは有線だったが、無線で機器をつなぐものが増える。無線のユニットでの部品提供を狙っている。有線から無線化への夢を実現するための部品提供をする。
また、当社は部品メーカーだが完成品も作っている。強力な先行メーカーもあり後追いで大変だが、そういったものを手がけることでノウハウを吸収して、回路関係の新製品に役立てたい。具体的な完成品としてテレビドアホンがある。セキュリティの分野に将来的には参入したいという思いもあり、テレビドアホンとあわせて、回路部品の提供を伸ばしていきたい。
介護や老人福祉にも技術を生かして何か役に立つような部品提供できると考えている。いろいろな話を頂きチャレンジはしているが、異業種だから厳しいものがある。今はまだものにはならないが、一つひとつ確実に進歩し、ノウハウを蓄積しながら食い込めるような方向に向かっていきたい。【了】
【会社概要】
| 商号 | 株式会社ジャルコ |
設立 | 56年3月 |
| 上場 | 78年10月(ジャスダック上場:証券コード 6812) |
| 資本金 | 10億1000万円 |
| 売上高 | 連結78億円、単体58億円(05年3月期見込み) |
| 代表取締役社長 | 北野敬之(きたの・たかゆき) |
| 従業員数 | 連結2117人、単体168人 |
| 本社 | 東京都大田区南雪谷1-5-2 |
| 電話番号 | 03-3720-5181(代表) |
| URL | http://www.jalco.co.jp/ |
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