旅を愛する人のためのコミュニティサイト

BEEMANetとは

 2000年という新たなミレニアムに設立されたBEEMANetは、4年前に日本の関西地方を中心に世界各地で国際交流活動を繰り広げた団体である「海外放浪ネットワークBEEMAN」の流れを汲むものです。BEEMANは旅好きな若者が集まって結成された組織であり、旅で得た経験をもとにお互いの体験をシェアし、お互いを高めあう団体でした。組織としての活動はすべての旅人にとって憩いの場を設けることを目標としており、旅人の情報交換の場としてエスニックパーティを企画したり、経験を語り、情報を得る場として情報雑誌の発行を行っておりました。まだそれほどメジャーではないインターネットを活動の基盤ともしていました。メンバーは各々、BEEMANという場所を利用して新たな人間関係を作り、アイデアをぶつけ合い、旅での経験をさまざまなチャンスに変えていきました。メンバーの中には現在各界で活躍されている方も多数おります。

 ただし、BEEMANという団体が単なる「場」の提供という性質のみしか持たなかったため、BEEMANにより派生した活動が増える一方で、本体のBEEMANは活動を次第に小さいものにしていきました。もともと組織によって人を動かすのが目的でなく、この場を契機として、それぞれが自らの意思において活動を続けていくことを目的としていたため、主催者側も組織の縮小をそのままにして、それを良しとしてきました。BEEMANの活動はこうして停滞していきました。

 最近になってインターネットの急速な普及により、世の中が急速な変化を遂げています。インフラの一つとしてインターネットがコミュニケーションの一つの主要な手段として認識されてきているのです。その気軽さと匿名性からインターネット上には上下の感覚のないフラットな人間関係がつくられています。その中で、自分の人間としての価値観を自由に表現しお互いディスカッションできる、そうしたバーチャルな空間が次々に生まれているのです。同じ趣味や嗜好をもった人が容易にコミュニティを作れる環境が現実のものとして目前に存在し、個人・家庭・企業・その他諸団体等をつないでいるのです。

 国籍・世代・年齢・性別等等を超えたコミュニティは旅をする者にとっては至極あたりまえのものであり、もともとBEEMANにても実現されていたものでした。同様のコミュニティが多数出現してきた現在、過去のBEEMANを知る人々からBEEMANの復活を求める声が高まってきたのも当然といえるでしょう。また、旅人たちが、そして草の根的な国際交流活動に従事する人々が、BEEMAN的なコミュニティを求めている事実がBEEMAN復活の原動力となりました。

 BEEMANは設立当初からインターネットを介したコミュニティ作りをしていたわけですが、ここへ来て時代の要請という形で復活に至ったものです。ネットワークという意味合いを強調するために、名称も改め、BEEMANetと致しました。

旅先での発見

 旅をしてはじめて気づくことがあります、初めて感じるものがあります。日常を離れ、いつもと違うものに触れるため、いつも以上に新たな発見があります。この発見こそが旅の醍醐味であり、「見知らぬ世界」を「見る」ために旅をする人も少なくありません。しかし、その新たな発見は、新たな感動は、どこから来るのでしょうか。
 人間は何かを見たり、考えたりする際、それを自分の持つ基準(価値観)に照らし合わせるという作業をしています。つまり、自分の属する文化や自分が持つ価値観を新たな発見と比較する作業をしているのです。新たな発見は既得の価値観があるからこそ得られるものともいえます。

 すべての人はそれぞれの価値観を持っています。しかし、日常的には価値観というものはあまり意識されないもので、他人の価値観と衝突する機会があったときにはじめて意識されるものなのです。旅はこうした「価値観の衝突」を生みやすい場であると言えるでしょう。この衝突こそが実は「新たな発見」なのです。異質なものを見ることによって得られる発見なのですが、発見の対象は異質のもの、見知らぬ世界にあるものではなく、自分自身の中にあるのです。旅をして初めて気づくこと、初めて感じることは、実は自分のそして自分の文化の良いところであり、悪いことであるのです。

BEEMANetの目指すもの

 旅先での発見は、新たな道の発見です。異質なものに出会い、自分の価値観が多少なりとも変化すると、自分の「したいこと」「すべき」ことが見えてきます。新たな発想が浮かんできます。旅での経験が日常になんらかの影響を与えるのはこのためです。見知らぬものに触れることで、新しい視点を獲得でき、より広い視野をもつようになるのです。

 旅の素晴らしい経験を日常に活かしていく――このことは非常に重要なことだと思います。旅の経験を書きとめたり、友人に話したりと、人によって様々ですが、旅の経験の貴重さを知っている人はなんらかの方法でこのことを意識していると思います。旧BEEMANではよくこのような議論をし、体験の共有をしていました。しかし、BEEMANetの目指すものはこれだけに留まりません。BEEMANの発展形としてBEEMANetがあるわけですから、その活動の幅もより一層大きなものであるべきです。

 具体的には「旅⇔日常」というように両者を対照的なものと捉える見方をBEEMANetではしないこととします。ほとんどの人は学校や会社を休んで、旅に出ます。従って、「休息⇔労働」とか「逃避⇔現実」とかというような言い方をする向きもあるのですが、「旅=現実逃避」という捉え方には我々は意義を唱えます。上にも述べましたが、旅では異質なものに触れる機会が多いために、日常生活よりも多くの発見ができることは事実なのですが、日常生活で新たな発見をすることがゼロかというと、当然そうではありません。旅をしているときよりも相対的に発見が少ないだけなのです。

 旅から帰ってきて、日常に戻り、溜息をついたことはないでしょうか。もしくは溜息をついている人を見たことはないでしょうか。これはおそらく、発見の少ない日々に「引き戻された」と考えているからだと思います。価値観への刺激が少なくなることが残念だからなのだと思います。それでは、旅と日常のこのギャップを埋めるにはどうすればいいのでしょうか。答えは簡単です。日常で新たな発見をすればいいのです。BEEMANetはそのための機会と場を提供してゆきます。


佐谷恭
Kyo Satani

President & CEO
BEEMANet