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ブラッドフォード大学大学院 体験記
(MA in Peace Studies, University of Bradford)
武器売って国際貢献?
5日ほど前、オランダのアムステルダムを歩いているときに現地の新聞に目をやると、陸上自衛隊の先遣隊がオランダ軍とともにイラク国内を視察しているというニュースがあった。そして、今日、陸上自衛隊本体にも派遣命令が出た。
ものすごい早さでことが進んでいる。自衛隊がイラクに派遣される可能性がほのめかされた時期に出た予想を上回る早さで、日本の軍隊は戦地(combat
zone: BBCなど)へと赴くことになった。
自衛隊を海外に派遣するだけではまだまだ満足ではないようで、石破防衛長官は武器輸出三原則の見直しも進めようとしている。
自衛隊を派遣して、武器を輸出して、フツーの国になることが日本にとってどのように有益なのか、全く見えてこない。説明責任を全く果たさない政治家や官僚の話を聞いていても派遣することと輸出することの言い訳以上のものは出てこないし、マスコミもこの変化について、そしてこの変化がもたらす影響について全く追求していないように思える。そして、素人の僕らは友人たちと議論してみるも、一連の出来事が日本にとってどう有益なのか、納得の行く答えは見えない。
武器を輸出すれば儲かるのは確かだ。以前あるところで赤外線を利用したミサイル照準機の精度に関しての話を聞いたことがあるのだが、日本の技術をもってすれば世界最高水準の武器が製造できる。すぐに世界最大の武器輸出国になるだろう。それで儲けたお金でいい暮らしをするのか。それとも、儲けたお金を発展途上国に投資して「国際貢献」するのだろうか。
武器をどんどん売ることが国際貢献につながるというめちゃくちゃな論理がまかり通るようになるかもしれない。景気が悪くなれば武器を売ればいいし、売れるようにするには戦争を作ればいい。どこかの国が今まさにやっていることだ。
アメリカは日本の目標とする国だろうか。日本はアメリカのような国になるべきなのだろうか。答えは否である。
「国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」とき、国際社会から尊敬されていない国を模倣するのは正しい選択ではない。第二次大戦後50年以上、日本は特殊な憲法を持つ国として評価されてきた。無論、牽制の裏返しという意味での評価もあったと思うが、そこで評価されてきたものを追及することは「名誉ある地位」を獲得・維持することにつながる。
押し付けられた平和憲法だったかもしれない。しかし、60年が経とうとしている今、その理想は日本人の心の中に息づいている。今必要なのは時代にそぐわないという理由で憲法を変えたり、憲法の枠を済し崩していくことではなく、今まで守ってきたものをプライドをかけて維持することである。国際情勢によってポリシーを変えていくのではなく、揺るがない価値を追求すべきである。
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