アイリッシュブレックファースト

 

 前日にほぼすべての現金を使い果たした僕は、ユースホステルが提供している、カードで支払える朝食を選んだ。「アイリッシュブレックファースト 6ユーロ」也。
 僕は本格的なイングリッシュブレックファーストというものをまだ試したことがないが、写真を友人に見せたところアイリッシュブレックファーストは基本的にはイングリッシュブレックファーストと変らないとのことだった。アイリッシュブレックファーストの内容はなかなかよかった。一つだけ注文をつけるとすれば、これだけのボリュームなら朝でなく昼に食べたいということぐらいか?

 アイルランド最終日。
 これまでにギネスは存分に堪能したし、自然にもすっかり癒されたし、アイリッシュブレックファーストも食べた。しかし、僕の頭の中にはもう一つだけ気になる「アイリッシュブレックファースト?」があった。

 家族に送るためのポストカードを探しているときに僕はそれに出合った。そのポストカードには「Irish Breakfast?」と大きな文字で書かれ、ギネスビールと生牡蠣の写真が配してあった。なんとも魅力的な画だった。このアイリッシュブレックファーストはどこにいけば食べられるのだろうか。

 バスでダブリンに戻った後、アイリッシュブレックファーストを求めて町を彷徨った。いくつかの(高級ではない)レストランやパブを当たってみたが、ケバブやフィッシュアンドチップスはあっても生牡蠣はない。

 2時間ほども歩き、諦めかけた頃、活気のあるマーケットのようなところに辿り着いた。さながら祭りのような雰囲気であった。混雑して、ものすごくごちゃごちゃしたところだった。あまりに混沌としているので見逃しそうになったが、次の瞬間に僕は自分が最も求めていたものについに巡り合った。「OYSTER!!!」。
 「生牡蠣(殻つき)×6+黒パン+白ワイン=8ユーロ」也。ギネスとの組み合わせではなかったが、レモンをたっぷり絞り、タバスコを少々かけた洋風生牡蠣を唸りながら堪能した。思わず出た言葉は「おかわり!」である。

 これぞ本物の「アイリッシュブレックファースト?」を完成させるため、Great George St. SouthのThe Long Hallというパブに向かった。夕方のフライトまで時間があったので、ここで雰囲気に浸りながら、1パイントのギネスをちびちびと飲んだ。

 5日間のアイルランド旅行は「アイリッシュブレックファースト!」で美味しく幕を閉じた。乾杯!

 

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